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Mission

このプロジェクトは、福島原発事故から10年が経ち、今も各所に残る「分断」を解消します。「事実に基づき、すぐ見られて、信頼できる」データベースをつくることで私たちは問題の核心と正面から向き合い、寛容で共生できる社会を目指します。分断を乗り越える上で必要な「寛容」も、事実の共有なしには生まれないからです。

私たちのどれだけが、3.11以降各地域の土壌に含まれる放射性物質の量や、食品ごとの汚染の推移を知っているでしょうか?

土の汚染はまだらで、1mも離れればまったく違う状態なことも多々あります。丁寧な測定以外に実態を知る術はありません。

私たちはどれだけ、土に直接触れる農家さん、泥だらけで遊ぶ子どもが体内に放射性物質を吸い込んだ時のリスクを知っているでしょうか。ある日唐突に農地を汚された農家さんの辛苦と奮闘、リスクに耐えかね、幼子を抱えて福島を去った方々の権利について想いを馳せたことがあるでしょうか。

同じ毎日だけれど、放っておいても国内外から大きな注目を集める10年の節目を起点に、私たちは新しいアプローチとして国内外のアートと融合し、さらなる仲間を募ります。
私たちNippon AWAKESは、昨年アメリカで生まれた、アートを通じて各地が抱える課題を可視化し、修復に努めるWIDE Awakesと呼応して生まれました。WIDE Awakesには、世界の名だたるアーティストたちも参加しています。このプロジェクトに参加する一人一人が、すぐそこの未来を牽引する「目覚めた者(AWAKES)」なのです。

私たちはアートを活用したグッズ展開を通じて取り組みを繋げ・伝え・広げ・続け、見えない問題を「見える」化し、一人一人が「選ぶ」ことを可能にします。

事故を2度と起こしたくない想いは世界の人々と共有できるはず。それなのに生まれる「分断」は、誰に利して、どう防げるでしょう。 

市民間の争いは、事故を起こした当事者にとって絶好の隠れ蓑で、私たちが細かな差異で小競り合いをしているうちは、矛先が彼らに向けられることはありません。そこで起きる争いの原因は、共有すべき判断基準の欠落であり、イデオロギーや旧来の左右に分かれた思想ではありません。

3.11以降、国は頑なに土壌測定をしないまま、今日に至ります。つまり話は「選ぶ」ことのずっと手前、大前提の、最適解を選ぶためのデータすらないことなのです。

​Members

平井 有太  YUTA HIRAI
「ENECT(enect.jp)」編集長/認定NPO法人ふくしま30 年プロジェクト理事/アーティスト。
1975年東京生、School of Visual Arts卒。1996〜2001年NY在住、2012〜15年福島市在住。
2013年度第33回日本協同組合学会実践賞受賞。
単著『福島』、『ビオクラシー』(共にSEEDS出版/2015、2016)、『虚人と巨人』(辰巳出版、2016)。
共著 『農の再生と食の安全』(新日本出版社、2013)

個展「From Here to Fame」(HEIGHT原宿、2005)、「ビオクラシー」(高円寺 Garter、2016)

グループ展「Frank151 Far Eastern Conference Exhibition」(Scion Installationロスアンジェルス、2006)、「原子の現場」(鞆の津ミュージアム、2017)、「If Only Radiation Had Color: The Era of Fukushima」(X & BEYOND コペンハーゲン、2017)、 「ビオクラシー」(はじまりの美術館、2018)、「清山飯坂温泉芸術祭 SIAF2018」(旅館清山、2018)。

コロナ禍のビオクラシー宣言:http://chimpom.jp/artistrunspace/garterpress/BIOCRACY2020.pdf

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中筋  純 JUN NAKASUJI
写真家 もやい展事務局代表
和歌山市出身。チェルノブイリ、福島を撮り続ける。自身の巡回写真展「流転 福島&チェルノブイリ」、福島関連のアート総合展「もやい展」を主宰。

 

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中村 奈保子 NAHOKO NAKAMURA
みんなのデータサイト事務局。世田谷こども守る会。

東京在住。会社勤めをしていたが、2011年の福島原発事故をきっかけに「子どもたちを守りたい、放射能の本当のことを知りたい」と、放射能測定の道へ分け入る。初めての測定活動は、地元の小学校の空間線量の測定。毎時0.23マイクロシーベルトを超える場所は除染してもらえることを知る。事故前と事故後で、本来あってはならない放射能が環境中にどれだけあっても仕方がないか、という許容値がすごくゆるくなった。子を育てる身としてはそんな基準では不安になって当たり前だが、その基準に満たない地域からの避難者は「自主」避難と呼ばれてしまう不条理。住み続ける人、一旦避難して戻る人、移住を選択した人、いつか戻ってこようと思う人・・・それぞれの立場が尊重され、必要な補償やサポートが受けられますように。でも、その判断に必要な「測定」や「情報」は足りておらず、自分たちで調べることが大切なんだと気づく。国がやらないから、自分たちで調査しその結果を広く公開する市民測定所のネットワーク団体の事務局を私がやっているのは、こういう理由からです。​

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阿部 浩美 HIROMI ABE
​ふくしま30年プロジェクト副理事長・みんなのデータサイト事務局。
福島市出身。東京で20年間アニメ制作に関わった後、福島第一原発事故を機に帰郷。2011年9月にふくしま30年プロジェクトの前身団体に参加、それ以来、放射能測定に従事する。

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柳澤 史樹 FUMIKI YANAGISAWA
クリエイティブユニットTeam LINKS 代表。
広島の被爆二世で7歳で亡くなった「名越史樹」ちゃんの名前を両親から命名され、2011年の福島原発事故をきっかけに、その宿命に向き合い原発関連のイベント主催やSNSでの発信をはじめる。
みんなのデータサイトのライターとしてライティング・編集にも携わる。

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